風邪の時のしつこい咳はつらいもの。
鼻づまり、熱も重なりぐたーっとしてしまうこともありますよね。
ほぼ1年に1回は経験する風邪、今回は市販薬の風邪薬の中で特に咳止めに力を入れている商品を紹介していきます。
なお、総合風邪薬については下記記事でランキング形式で紹介していますのでこちらも参考にしてみてください。
→総合風邪薬【最強ランキング】よく利く薬10選【市販薬を効き目で比較】
また、その他感冒症状についてもそれぞれ記事があります。こちらも参考にしてみてください。
発熱・頭痛
→【発熱・頭痛】の症状がひどい時におすすめの総合風邪薬【市販薬】
鼻水・鼻づまり
→【鼻水・鼻づまり】の症状がひどい時におすすめの風邪薬【市販薬】
痰
→【痰】の症状がひどい風邪におすすめの市販総合風邪薬【市販薬】
のどの痛み
→【のど】の症状におすすめの総合風邪薬!症状別解説つき【市販薬】
※服用時には製品パッケージに記載の注意事項をよく読み自分が飲んでも大丈夫なのか確認の上、用法用量を守って正しく服用しましょう。
咳止め効果の高い風邪薬。おすすめの市販薬は?
市販薬の総合風邪薬は多種多様、ドラッグストアの風邪薬コーナーに行けば夥しい量の商品が陳列されていますよね。
今回は総合風邪薬の中でも特に【咳止め】に力を入れている商品を、ドラッグストア・調剤薬局で勤務経験のある薬剤師の視点からおすすめの市販薬を紹介していきます。
また、症状が咳だけの場合におすすめのお薬も紹介します。
そもそも咳って?
咳は本来異物を体外に排出しようとする防御反応であると考えられています。
空気の通り道である気道に異物や刺激物が入った場合に、それを排出するために咳を出す、風邪などで生じた痰を排出するために咳を出す、といったように、咳は防御反応として起こります。
風邪の場合に咳止めだけではなく痰切りの薬も一緒に服用することが多いのはこれが理由です。
咳の原因となっている可能性が高い痰に対して作用する薬も一緒に飲むことで咳が止まる可能性が一層高まるからです。
たまにあるケースなのですが、逆流性食道炎という胃酸が口の方にあがってくる疾患で咳が出ることもあります。
逆流した胃酸が胃に近い側の食道を刺激するなどの経緯で咳が起こります。
胃が原因の場合咳止めではなく胃酸を抑える薬を飲むことで、すなわち咳そのものに対してではなく咳の原因となっている胃酸に対しての薬を服用することで症状が改善される可能性が高いでしょう。
また、咳は風邪の時のように一過性で2週間以内に治ることが多いですが、長引く咳には注意が必要です。
上で書いた逆流性食道炎や気管支喘息などの疾患の可能性もあるので咳の症状が長引いている場合には迷わず一度受診してみましょう。
概ね3週間~1ヶ月程度咳が続いている場合には受診を検討しましょう。
咳に効果のある市販薬
咳の症状に対してお勧めの市販薬はずばり
医療用医薬品で咳止めとして頻繁に使われている成分を含有するもの
です。
市販薬であれば咳止めに限らず痛み止め、花粉症の薬、目薬、塗り薬などなど全てのジャンルに関して言えることなのですが、現在医療用医薬品として使われている成分が含まれている商品はおすすめです。
理由は
医療用として現在も使われていて、市販薬に配合されている成分
=医療用で長い間使われていて、なおかつ現在も現場で医師に処方されている成分
=歴史と実績があり医師の信頼も厚い成分
と考えることができるからです。
やはり
1.医療用医薬品として長く使われている
2.医療用医薬品として現在も使われている
この2点を満たす成分の信頼は絶対的ですよね。
医療用の咳止め薬(配合剤を含む)として現在も頻繁に使われており、市販薬に配合されている成分には以下のようなものがあります。
コデインリン酸塩水和物
テオフィリン
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
ジプロフィリン
ジヒドロコデインリン酸塩
ノスカピン
メトキシフェナミン塩酸塩
おすすめの成分を紹介しました、以下ではいよいよ実際の商品を紹介していきます。
【咳がひどい風邪】におすすめの市販風邪薬2選
風邪の最中で、風邪症状(熱、のどの痛み、痰、咳、鼻水・鼻づまり)があり特に咳がひどい場合におすすめの市販薬の紹介です。
総合風邪薬で、咳止め成分を強化したものとお考えいただければと思います。
ルルアタックCX
ルルアタックCXには咳止め成分ジヒドロコデインリン酸塩、ノスカピン、dl-メチルエフェドリンが配合されており咳止めの効果が期待できます。
アレルギーの薬も入っているため、アレルギーが原因の咳にも効果が期待できます。
また、痰切り成分も含有のため痰を出そうとするために出る咳にも効果が見込めます。
ストナプラスジェルEX
ストナプラスジェルEXには咳止め成分ジヒドロコデインリン酸塩、ノスカピン、dl-メチルエフェドリンが配合されており咳止めの効果が期待できます。
アレルギーの薬も入っているため、アレルギーが原因の咳にも効果が期待できます。
また、痰切り成分も含有のため痰を出そうとするために出る咳にも効果が見込めます。
【症状が咳だけの場合】にはこちらもおすすめ!おすすめ咳止め市販薬紹介
次に症状が咳だけの場合におすすめの市販薬を紹介します。
(ただし、症状が咳だけの場合、気管支喘息や気管支炎など病院での治療が必要な疾患の可能性もあるため症状が続く場合には原則的に早めの受診が望まれます。)
「受診までの間の咳を抑えるために市販薬を使う」という考え方で市販薬を使いましょう。
それではおすすめの咳止めの紹介です。
症状が咳だけの場合ですのでここで紹介するのはまさに「咳止め」といえる薬です。
ミルコデ錠A
気管支を広げて咳を鎮める成分テオフィリン、咳止めdl-メチルエフェドリン塩酸塩配合の市販薬です。
テオフィリンは現在医療用医薬品としても頻繁使われている成分です。
医療用ではテオドールという名前の薬があります。
テオフィリンは他の咳止めと比較しても優れた効果があり、こちらの薬は市販の咳止め薬の中では最強と言えます。
ミルコデ錠Aは第1類医薬品のため薬剤師から購入することが必要です。
CONTACせき止めW持続性
咳止め成分デキストロメトルファン、ジプロフィリン配合で高い鎮咳効果が期待できます。
1日2回服用なのも嬉しいですね。
アネトンせき止め錠
咳止め成分コデインリン酸塩水和物、dl-メチルエフェドリン塩酸塩配合の薬です。
抗アレルギー成分クロルフェニラミンマレイン酸塩配合のためアレルギー性の咳への効果も期待できます。
プレコール持続性せき止めカプセル
咳止め成分デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、dl-メチルエフェドリン塩酸塩配合のため高い鎮咳効果が期待できます。
抗アレルギー成分も入っているためアレルギーが原因の咳にも効果が期待できます。
1日2回の服用です。
アスクロン
咳止め成分メトキシフェナミン塩酸塩、ノスカピン配合の咳止め薬。こちらも咳止め成分2種類配合で高い鎮咳効果が期待できます。
【症状が咳だけの場合】液剤、漢方薬という手もある
市販薬の咳止めには錠剤だけでなく、液剤、漢方もあります。
液剤の利点は服用時飲み込む際に直接効いている感じが実感できることです。
漢方は白湯に溶かして飲むことで直接効いている感じ、さらに保湿効果も期待できます。
ここではおすすめの液剤2つ、漢方2つを紹介します。
アネトン咳止め液
咳止め成分コデインリン酸塩水和物、dl-メチルエフェドリン塩酸塩配合のため優れた咳止め効果が期待できます。
抗アレルギー成分クロルフェニラミンマレイン酸塩配合のためアレルギー性の咳への効果も期待できます。
アネトン咳止め錠の液体版です。
エスエスブロン液L
咳止め成分デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物配合のため高い咳止め効果が期待できます。
麦門冬湯
病院では気管支炎で処方されることが多い漢方薬です。
おすすめは白湯に溶かして飲む飲み方です。
のどの炎症に温かいお湯が保湿してくれます。
いわゆる漢方の独特なにおいは比較的無く、飲みやすいです。
麻杏甘石湯
麻杏甘石湯は小児ぜんそくや気管支喘息に対して使われる漢方薬です。
市販薬としても販売されており、咳がひどい場合には選択肢の1つとなります。
【胃酸が原因かも?】胃酸が原因の咳は受診が原則
咳の症状が出た時に意外と盲点なのが胃の疾患が原因である場合の咳です。
市販薬の胃酸を抑える薬で治る場合もありますが、逆流性食道炎など医師の治療が必要な場合も多いので胃酸が逆流してくるのを感じているような場合には早めに受診しましょう。
受診するまでの間、胃酸を抑えたいという方には市販薬ガスター10がおすすめです。
錠剤タイプ、口の中で溶けて水なしで飲める錠剤タイプ、粉末タイプがあります。この中でおすすめなのが口の中で溶けて水なしで飲めるものです。電車の中でも飲めそうな手軽さが嬉しいですね。
自分の症状にあった薬を選ぼう
最後まで読んでいただきありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
今回はひどい咳を伴う風邪に効く総合風邪薬を中心に、その他咳止めを紹介しました。
一言に咳といっても人によって状況はそれぞれ。
ご自身の症状・状況に合わせて薬を選びましょう。
※服用時には製品パッケージに記載の注意事項をよく読み自分が飲んでも大丈夫なのか確認の上、用法用量を守って正しく服用しましょう。