風邪をひいた時やスポーツ観戦などで声を出しすぎた翌日の喉(のど)の痛みはつらいですよね。
現在喉(のど)の痛みに効く薬が市販薬としてたくさん販売されています。
総合風邪薬、のどの痛み専用の薬、トローチなどさまざまです。
効く薬が欲しいと思うものの実際薬の効果を比較するのは難しいものです。
一般的に効果があるとされている薬が全く効かないのにトローチですっかり治ってしまうということもままあります。
今回は薬剤師目線での独自のランキングを作りました。のどが痛い時の市販薬選びの参考にしていただけると幸いです。
なお、のどの痛みが長期間(概ね2週間程度)続く場合には一度受診することをお勧めします。
※服用時には製品パッケージに記載の注意事項をよく読み自分が飲んでも大丈夫なのか確認の上、用法用量を守って正しく服用しましょう。
喉(のど)に効く最強の薬ランキング。風邪薬は?トローチは?
ドラッグストアに行くと薬のコーナーにはたくさんの商品が並んでいます。その中から自分の症状に合った薬を選ぶのは大変ですよね。
今回はのどが痛くなった時にすばやくドラッグストアで薬を選べるよう、のどの症状に特化したおすすめの市販薬を紹介します。
のどが痛い時に購入候補に入る商品は大きく分けて2種類です。
・総合感冒薬でのどの症状に高い効果が期待できる商品
・のどの痛みに特化した商品
総合感冒薬でのどの症状に高い効果が期待できる商品
総合感冒薬の中にはのどの症状に対して高い効果が期待できる商品があります。
風邪の種々の症状に効果のある成分が配合されている総合風邪薬ですが、のどの痛みに対して高い効果が期待できると考えられるのは以下の2つの成分が十分量入っているものです。
トラネキサム酸が1日量750mg配合されているもの
イブプロフェンが1日量600mg配合されているもの
トラネキサム酸であれば1日量750mg、イブプロフェンであれば1日量600mg配合されているものを選びましょう。
トラネキサム酸
トラネキサム酸はプラスミンという物質の産生、増加を抑えることで炎症を抑えます。医師がのどの痛みに対しよく処方する薬です。
医療用ではトランサミンという名前で長い間販売されています。
医療用医薬品として既に40年以上使われており歴史も実績もある薬です。
のどの痛みを市販薬で改善する際には必須の成分と言えます。
イブプロフェン
イブプロフェンは、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる成分の一種で、優れた解熱鎮痛効果を有します。市販薬イブAの主成分でもあります。
なおNSAIDsは、体内で酵素の一種であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することでプロスタグランジン(PG)という生理活性物質の生成を阻害し作用を発現します。
イブプロフェン1日量600mgは十分量であり高い効果が期待できます。こちらも医療用医薬品として40年以上使われている実績があります。
医療用医薬品ではブルフェンという商品名で販売されています。
長く使われている薬は信頼できますね。
のどの痛みに特化した商品
喉(のど)の痛みに特化した商品には、飲み薬だけではなくのどスプレーやトローチもあります。
のどスプレー、トローチは外用剤であり、患部にダイレクトに作用するので効果を実感しやすいというメリットがあります。
また飲み薬ほど副作用や飲み合わせを気にする必要がないのも大きなメリットです。
以上がのどの症状に効果がある市販薬の概要、選び方です。
ですが「こんな長い説明を聞かされても選べないよ・・・」という感じですね。
ということで以下、現役薬剤師独自のランキングを作りましたので、こちらをみていただいて購入する薬を選んでいただければと思います!
喉(のど)の薬最強ランキング【市販薬】
ここからは喉(のど)の腫れ・痛みへの高い効果が期待できる商品のランキングです。
3位 桔梗湯
喉(のど)の痛み、とりわけ扁桃炎かな?という時にはかなりおすすめの漢方薬です。
医師が扁桃炎に対して処方することも多い漢方薬です。
飲み方は白湯に溶かして服用するのがおすすめです。
白湯に溶かして口に含み、のどでしばらく滞留させて(患部に白湯に溶かした薬をあてるイメージ)から服用するのが良いでしょう。
2位 総合感冒薬
ベンザブロックLプレミアム
ストナIBジェルEX
コルゲンコーワIB TXα
この3つのお薬はいずれもトラネキサム酸750mg、イブプロフェン600mg(いずれも1日量)配合されており、のどの炎症・痛みに対して高い効果が期待できます。
またいずれのお薬も発熱、鼻水・鼻づまり、痰、咳に対する成分も配合されています。
「のどの痛みが中心だけど、全体的に風邪の症状がある」という場合に非常に頼りになるお薬ですね。
この市販薬3つはのど症状に対しての薬としてだけでなく総合風邪薬としても非常に優れています。
風邪薬最強ランキングの記事でも紹介しました。
→市販の風邪薬【最強ランキング】よく利く薬10選【効き目で比較】
トラネキサム酸
トラネキサム酸はプラスミンという物質の産生、増加を抑えることで炎症を抑えます。医師がのどの痛みに対しよく処方する薬です。
医療用医薬品としては既に40年以上使われており歴史も実績もある薬です。
のどの痛みを市販薬で改善する際には必須の成分と言えます。
イブプロフェン
イブプロフェンは、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる成分の一種で、優れた解熱鎮痛効果を有します。市販薬イブAの主成分でもあります。
なおNSAIDsは、体内で酵素の一種であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することでプロスタグランジン(PG)という生理活性物質の生成を阻害し作用を発現します。
こちらも医療用医薬品として40年以上使われている実績があります。
1位 コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα
症状がのどの痛みだけの場合、他に風邪の症状がない場合に非常におすすめな市販薬です。
コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα成分は以下の通りです。いずれも1回量です。
ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg(無水物として60mg)
トラネキサム酸140mg
ロキソプロフェンは市販薬ロキソニンSシリーズの主成分であり、鎮痛の強さは市販薬の中で最強とされることが多いです。
そのロキソプロフェンにのどの痛みに効果のあるトラネキサム酸が配合されている、まさにのどの痛みという分野では最強の市販薬であると言えます。
ロキソプロフェン
ロキソプロフェンはイブプロフェンと同じ非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)に分類されており、体内で酵素の一種であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することでプロスタグランジン(PG)という生理活性物質の生成を阻害し作用を発現します。
ロキソニンsシリーズについては下記の記事で解説しました。
→市販薬ロキソニンSシリーズを徹底比較【眠気注意のものは?】
トラネキサム酸
トラネキサム酸はプラスミンという物質の産生、増加を抑えることで炎症を抑えます。医師がのどの痛みに対しよく処方する薬です。
医療用医薬品としては既に40年以上使われており歴史も実績もある薬です。
のどの痛みを市販薬で改善しようとする際には必須の成分と言えます。
なおコルゲンコーワ鎮痛解熱LXαは第1類医薬品であるため、薬剤師から購入する必要があります。
飲み薬だけじゃない!喉(のど)の症状におすすめの【のどスプレー】
のどの痛みが出た時に助けてくれるのは飲み薬だけではありません。
忘れがちなのが「のどスプレー」。
患部である喉に直接薬をつける、いわゆる外用薬です。「患部に直接」なので効果を実感しやすくおすすめです。
のどスプレーの成分は主に2種類です。
・ポピドンヨード
・アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
ポピドンヨードは殺菌・消毒作用を持つ成分で、有名なイソジンうがい薬の成分でもあります。
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物は抗炎症作用を有する成分です。うがい薬やのどが痛い時用のトローチに含有されていたりします。色が青であることが特徴で、「青色のうがい薬」はほぼほぼこのアズレンスルホン酸ナトリウム水和物含有のうがい薬です。
2つ成分の効果を考えるとポピドンヨードは風邪でのどが腫れている時、アズレンは使い過ぎによる痛みの際(カラオケで歌いすぎてのどが痛い等)に使用するのが良いでしょう。
ポピドンヨード含有ののどスプレー
のどぬ~るスプレー
のどぬ〜る
のどぬ~るシリーズには、綿棒でのどに薬品を塗るタイプの商品もあります。
まさに「のどぬ~る」ですね。
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物含有ののどスプレー
ルルのどスプレー
喉(のど)の症状にはトローチという手もある
上記のどスプレーの項で紹介した成分アズレンスルホン酸ナトリウムを成分とするトローチを使用するという手もあります。
痛い時に水なしでさっと使えて、外用薬なので即効性もあります。
実は私ものどが痛い時にアズレン含有のトローチをよく使います。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
今回は【のど】の痛みによく効く市販薬をランキング形式で紹介しました。
ランキング3位の桔梗湯は扁桃炎が疑われる場合におすすめ、2位の総合風邪薬3種類はのどの症状以外にも風邪の諸症状がある場合におすすめ、1位のコルゲンコーワ鎮痛解熱LXαはのどの痛みに対しての効果は最強、でした。
逆に言うと風邪の諸症状がある場合は1位のコルゲンコーワ鎮痛解熱LXαよりも今回は2位として紹介した総合風邪薬の方が適切でしょう。
ご自身の症状に合った薬を見つけていただく際に今回の記事を参考にしていただけると幸いです。
※服用時には製品パッケージに記載の注意事項をよく読み自分が飲んでも大丈夫なのか確認の上、用法用量を守って正しく服用しましょう。