ステロイド外用剤。強さ別使用部位等について【登録販売者の接客勉強メモ7】

登録販売者
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登録販売者接客勉強メモ第7回目。

今回は誰もが一度は使ったことがあるであろうステロイド外用剤(塗り薬)に関するお話です。

著者はドラッグストア勤務経験のある薬剤師であり「ここだけは押さえておきたい!」という部分を、接客に不安のある登録販売者のあなたにできる限りシンプルに伝えることができたら、という思いで登録販売者の接客勉強メモを連載しています。

ステロイド外用剤で最も有名なのはリンデロンでしょうか?OTCでも近年リンデロンという名称で販売開始されました。

その他あなたも「ステロイド外用剤」と言われれば思い当たる薬がいくつかあると思います。

ステロイドに関する理解を深め、日々の接客にいかしましょう。

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ステロイド外用剤の“ステロイド”とは?

ステロイドは、もともと人間が作るホルモンの1つです。具体的には副腎という臓器で作られる副腎皮質ホルモンの一種です。

ステロイドを成分とする薬は塗り薬、点鼻薬、点眼薬といった外用剤としてはもちろん、内服薬も医療用医薬品として広く使用されています。主に炎症を抑える作用を期待して使用されます。内服薬は「免疫抑制剤」と呼ばれたりもしますが、簡単にいうと前述の通り身体の炎症を抑制するイメージです。その作用機序については長い間研究されているもののはっきりとは解明されていません。

今回はそんなステロイドの中でも塗り薬に関して解説しています。

塗り薬はステロイドの優れた抗炎症作用を期待して使用されます。炎症を抑えることで湿疹などの赤み・かゆみを改善してくれるお薬です。

具体的な症状としては湿疹・あせも、虫刺され、しもやけ、やけどなどに対して使用します。

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ステロイド外用剤の強さは5ランク

ステロイドの塗り薬はその強さによって以下の5段階に分類されます。

最も強い(ストロンゲスト:strongst)
非常に強い(ベリーストロング:very strong)
強い(ストロング:strong)
普通(ミディアム:medium)
弱い(ウィーク:weak)

ここでまず注意したいのは真ん中のランクが「強い」という言葉で表現されていることです。強いと聞くと最強と思いがちですが、非常に強い、最も強いというさらに上のランクがありますので注意してください。

そして言葉の通り、真ん中であるからといって「中くらいの作用」ということはなく、「強い」のランクであっても優れた効果を発揮します。実際「強い」に分類されるステロイド剤は通常顔には使用しない強さです。(後述)

最も強い(ストロンゲスト:strongst)

市販薬:なし

市販薬でストロンゲストに該当する商品はありません。

医療用医薬品でも限られた数しかありません。ステロイドの中で最も強い効果が期待できるもので、小児に使用することは少ないです。

医療用医薬品のデルモベート(成分:クロベタゾールプロピオン酸エステル)、ダイアコート(成分:ジフロラゾン酢酸エステル)などが該当します。

非常に強い(ベリーストロング:very strong)

市販薬:なし

ベリーストロングはステロイドの分類の中で2番目に強いランクですが、こちらのランクに該当する市販薬もありません。

医療用医薬品でベリーストロングに該当するものはアンテベート(成分:ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)、マイザー(成分:ジフルプレドナート)などです。

アンテベートは比較的有名ですね。ご存じの方も多いのではないでしょうか。

強い(ストロング:strong)

市販薬:あり

ストロングに該当する市販薬は複数あります。ストロンゲスト、ベリーストロングに該当する市販薬は現在存在していないため、市販薬の中ではストロングランクの薬が最強ということになります。

市販薬ではリンデロンVsシリーズ、ベトネベートシリーズ、フルコートF軟膏といった商品がストロングランクに該当します。

通常顔には使用しない強さですので販売時にはこのことをお客様に説明する必要があると思います。

普通(ミディアム:medium)

市販薬:あり

ミディアムに該当する市販薬は多数存在します。自己判断自己責任で使用する市販薬において、特にお子様に使用する場合にはミディアム以下のステロイド剤が無難でしょう。

市販薬でミディアムに該当するものはかなりたくさんあります。

ムヒアルファEXコートfATはその代表例です。多くのドラッグストアで販売されている商品だと思います。その他リビメックスコーワシリーズ、ロコイダンシリーズ、セロナシリーズなどがミディアムに該当します。

弱い(ウィーク:weak)

市販薬:あり

ウィークはステロイドの中で最も弱いランクです。

医療用医薬品においてウィークランクのステロイドを湿疹等に単独で使用することはあまりありません。抗生剤との配合剤として局所的に(眼等)使用されることがあります。

市販薬ではテラ・コートリル軟膏a、コートfMD軟膏などが該当します。

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皮膚の厚さにより吸収率が異なる

ステロイドの塗り薬を使用する際には、症状の程度はもちろんですが、患部の吸収率が異なるということを考慮する必要があります。体の部位ごとの吸収率は上記表の通りです。

前腕内側を1とした場合の吸収率であり、例えば足底では吸収率は0.14と非常に低いことがわかります。これは足底の皮膚が厚いためです。毎日歩行するため足底の皮膚は手のひらや体幹などの皮膚よりもずっと厚くなっています。足の裏を触ってみれば明らかですね。

また、顔(頬部)では13.0と吸収率が非常に良いことがわかります。顔には強いステロイドを使用することを控える傾向にあるのはこの吸収率の高さのためです。

吸収率が高い部位では弱めでも十分効果が期待できる。ということです。

まとめ

今回はステロイド外用剤の塗り薬に関して解説してきました。

市販薬のステロイド塗り薬で注意すべきは主にストロングランク販売時に顔には通常使用しない強さであることをお客様に伝えることでしょう。

リンデロンVsシリーズ、ベトネベートシリーズ、フルコートF軟膏といったストロングランクの商品販売時には是非ひとこと「顔には通常使用しない強さ」であると伝えましょう。

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