風邪薬販売時の注意事項【登録販売者の接客勉強メモ1】

登録販売者
スポンサーリンク

今回は風邪薬を販売する場合の流れ、注意事項等を解説していきます。

著者はドラッグストア勤務経験のある薬剤師であり、薬剤師の立場として「ここだけは押さえておきたい!」という部分を、接客に不安のある登録販売者のあなたにできる限りシンプルに伝えていきたいと思っています。

接客や薬について学ぼうとすると膨大な情報量に辟易することも多いでしょう。

この記事では難しいことは抜きにして、例えば今回の「風邪薬を販売する」という状況の時に「これだけは絶対に必要な知識!」ということをお伝えします。

それでは早速参りましょう。

今回は風邪薬販売時の注意事項です。

スポンサーリンク

風邪薬販売時に聞き取る必要のあること

まずは薬を選ぶ前段階です。

ここが抜けてしまうと適切な薬を選ぶことができません。

ですのでここでお伝えすることは風邪薬販売時に必須です。必ず聞くようにしましょう。

必ず聞きたいことは次の2項目です。

・患者背景
・症状

なんと2項目だけです。これだけは必ず毎回聞きましょう。それではそれぞれ細かく解説していきます。

患者背景

患者というとかなり医療っぽくなってしまいますが、購入者やお客様と言っても良いかもしれません。今回は筆者が普段の仕事で使い慣れている「患者」という言葉で風邪薬を使用する人を表現します。

患者背景というのは具体的に次の様なものです。

・年齢
・現在服用している薬
・副作用歴
・持病、既往歴
・妊娠/授乳の有無

1つずつみていきましょう。

年齢

年齢は絶対に聞きましょう。OTC医薬品には使用できる年齢というものがあります。例えば15歳未満の人は使えないという薬がかなりたくさんあるというのはあなたの良く知っているところだと思います。

OTCの販売では、医師の処方せんに基づく調剤と異なりこういった超基本事項についても聞き取る必要があります。患者情報が記載されている “処方せん” がないためです。

現在服用している薬

これは重複、あるいは一緒に飲んではいけない薬を飲んでいないかなどについて確認するために聞きます。

風邪薬の場合ですと例えばのどの炎症を抑える目的で使用されるトラネキサム酸は美容領域で皮膚科から処方されることがあります。毎日美容目的でトラネキサム酸を服用している患者が総合感冒薬を購入したいという場合にはトラネキサム酸の重複を避ける、あるいは皮膚科の薬を一時中止してもらうといった対応が望まれます。

また、OTC総合感冒薬に頻繁に配合されているイブプロフェンNSAIDsに分類される消炎鎮痛剤ですが、同じNSAIDsの仲間でセレコックス(成分名:セレコキシブ)という医療用医薬品があります。この薬が整形外科で長期処方されることがしばしばあります。セレコックス服用中の方にはイブプロフェンではなくアセトアミノフェン配合の総合感冒薬をおすすめするなどの対応が望まれます。

こうした重複や同種同効薬の服用を避けるために「現在服用している薬」を聞く必要があります。

副作用歴、持病、既往歴、妊娠/授乳の有無

これらは患者が「この薬を飲んではいけない人」に該当していないことを確認するために聞きます。

当たり前の話ですがイブプロフェンを服用して副作用が出た経験のある人にイブプロフェン配合の総合感冒薬を販売するのはいただけません。

また、妊娠/授乳中に服用を避けるべき薬を授乳婦に販売するべきではありません。

当たり前のことと馬鹿にされそうですが、こうした当たり前のことを積み上げることで適切なお薬を選択することができます。

症状

次に症状についてです。突然ですが接客時の会話を見てみましょう。

患者「風邪っぽくって」

登録販売者「じゃあ総合感冒薬を・・・」

これではなかなか良い接客とは言えません。

患者「風邪っぽくて」

登録販売者「どんな感じですか?熱とか、のど、咳、痰、鼻水とか・・・」

患者「のどの痛みがかなりひどくて、微熱もあります。その他の症状も少しずつって感じです」

登録販売者「じゃあのどの炎症を抑える薬と解熱剤がしっかり配合されていて、その他の諸症状に対しても効くこの商品がいいと思います」

こういう風が望ましいですよね。しっかり具体的に、どういう風邪なのか、どの症状がきついのか、そういったことまで聞き取ることで最適な商品を選ぶことができます。

いわゆる風邪の症状は以下の5つの簡単な言葉で表現できます。

熱・咳・痰・ハナ・のど

ハナについては鼻水・鼻詰まりと区別できればなお良いですが、とりあえずこの5つを覚えて症状の聞きとりに活かしましょう。

スポンサーリンク

必要事項を聞き取ったら最適な商品を売るのみ!

必要事項が聞けたらあとは売る薬を選ぶだけです。

それではここでは症状別の商品選別方法を解説していきます。

熱がひどい風邪の場合

この場合はイブプロフェンアセトアミノフェンといった熱を下げる成分の配合量に着眼します。

例えばイブプロフェン450mg(1日量)配合の薬と600mg(1日量)配合の薬があったとして、熱を訴えている人に450mgの方を販売するのは適切でしょうか?

ここでは極力600mg配合の薬を販売したいですよね。

解熱作用のある成分を配合していない総合感冒薬はほとんどありません。というか多分全くないと思います。なので「解熱剤の成分の量に着目する」ということをしっかりおこないましょう。

例えばベンザブロックLプレミアムです。最強の風邪薬ランキングでも1位に選ばせていただいた、非常に良い成分が配合されている商品です。

咳がひどい風邪の場合

咳がひどい場合には咳止め成分が複数配合されている総合感冒薬をおすすめするのが良いでしょう。

例えばジヒドロコデインリン酸塩は多くの総合感冒薬に配合されていますが、そこにプラスしてノスカピンが配合されているお薬があれば、それはより良い選択となります。

また、当たり前ですが症状が咳だけの場合は総合感冒薬でなく咳止め薬をおすすめしましょう。

痰がひどい風邪の場合

痰に関して強い訴えがある場合には去痰薬が複数配合されている総合感冒薬を選択しましょう。

去痰成分については覚えてほしい成分名が3つあります。

カルボシステイン
ブロムヘキシン
アンブロキソール

この3つは医療用医薬品としても現在活躍している成分です。絶対に覚えておきたいものです。

この3つのうち2つ配合されている総合感冒薬がいくつかありますので、痰の訴えが強い場合にはそういった商品を選択しましょう。

例えばストナ去たんカプセルなどです。

ハナの症状がひどい風邪の場合

ハナの症状がひどい風邪の場合も考え方は咳がひどい場合と同じです。

この場合にはハナ症状に効く薬が複数配合されている商品を選択しましょう。

d-クロルフェニラミンは鼻症状を改善する目的で総合感冒薬にしばしば配合されています。それプラス例えばプソイドエフェドリンが配合されている商品があります。(ベンザブロックLプレミアム
鼻症状がひどい場合にはこうした商品を選択しましょう。

のどの症状がひどい風邪の場合

この場合は2つ考慮したいことがあります。

まずはトラネキサム酸配合であることです。

トラネキサム酸は医療用医薬品としてものどの炎症を抑える目的で活躍している成分です。

のどの痛みを訴えた場合には必ず欲しい成分です。覚えましょう。

もう1つの注意点は痛み止めの量です。

これは熱がひどい風邪の項と考え方は同じです。イブプロフェンを例にすると、これは解熱作用とともに鎮痛作用もある成分です。鎮痛作用のあるイブプロフェン450mg(1日量)配合の薬と600mg(1日量)配合の薬があったとしたら、「のどが痛い患者」には600mg配合のものを使用したいですよね。

のどの症状がひどい風邪の場合には以上の2点を考慮しましょう。

再度書くと

・トラネキサム酸配合
・鎮痛剤の用量が多いこと

この2つです。例えばコルゲンコーワIB錠TXαなどです。

スポンサーリンク

おまけ。風邪薬販売にあたって覚えておきたい成分名は?

ここでは総合感冒薬を販売するにあたり覚えておきたい成分名を紹介します。

ほとんどが記事中で出てきたものもあります。

アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)
イブプロフェン(消炎鎮痛剤)
ジヒドロコデインリン酸塩(咳止め)
カルボシステイン(去痰薬)
アンブロキソール(去痰薬)
ブロムヘキシン(去痰薬)
d-クロルフェニラミン(抗アレルギー薬/鼻水の薬)
トラネキサム酸(のどの炎症を抑える薬)

まとめ

参考になったでしょうか?総合感冒薬の販売はややこしい部分が多いです。しかし、解説した通り患者背景と症状をきちんと聞き取ること症状に応じて成分をみていくことで最適な商品を選ぶことができます。

今回は基本中の基本だけを書いたのですが思ったよりも長い記事になってしまい申し訳ないです。

ただ、全て超重要なことです。是非何度も読んでいただき、今後の業務の参考にしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました