花粉症用薬のポイント(基礎知識)【登録販売者の接客勉強メモ5】

登録販売者
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登録販売者接客勉強メモもはやいもので5回目です。

今回は花粉症用薬のポイントということで花粉症用薬まわりの基礎知識について解説していきます。

著者はドラッグストア勤務経験のある薬剤師です。
ここだけは押さえておきたい!」という部分を、接客に不安のある登録販売者のあなたにできる限りシンプルに伝えたいと思います。

花粉症用薬は1年の中でとにかく売れる期間が2回、秋と2月ですね。特に2月は飛ぶように売れますよね。今回の記事で基礎知識を身につけ、年に2回やってくる花粉症シーズンの接客に備えましょう。

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花粉症用薬販売時に聞き取る必要のあること

まずは薬を選ぶ前段階です。

花粉症の薬を販売する場合は主に2項目を聞き取る必要があります。

・患者背景
・どんな薬を希望するか
(・症状)

症状については「花粉症」としか言えないと思いますのあまり重要ではないと個人的に思います。
ただし症状も全て具体的に聞けた方がより良いのは言うまでもありません。

それでは個別に解説していきます。

患者背景

ここでいう患者背景というのは具体的に次の様なものです。

・年齢
・現在服用している薬
・副作用歴
・持病、既往歴
・妊娠/授乳の有無

1つずつみていきましょう。

年齢

年花粉症用薬では15歳未満は服用しないことと定められている商品があります。また、アレグラFXジュニアのように小児用の薬もあります。

お店に薬を買いに来た人が服用するとは限りませんので、服用する方の年齢を必ず確認しましょう。

現在服用している薬

これは重複、あるいは一緒に飲んではいけない薬を飲んでいないかなどについて確認するために聞きます。

花粉症の薬を購入希望の方は大きく分けて2パターン。症状が出てきてるけどまだ病院にはかかっていない方と、病院からいつも薬をもらっているけど薬が切れてしまった方

併用薬で特に注意すべきは皮膚科の薬です。

花粉症用の薬は皮膚科でかゆみ止めとして使用されることも多い薬です。皮膚のかゆみの原因であるアレルギー反応を抑える目的で使用されます。
ですので併用薬の確認の際は「花粉症の薬は他に飲んでいないですか?」ではなくきちんと「他に飲んでいる薬ありますか?」と聞きましょう。
お客様が併用して問題ないと思っている皮膚科の薬が花粉症の薬と完全に重複している恐れがあります。

副作用歴、持病、既往歴、妊娠/授乳の有無

これらは患者が「この薬を飲んではいけない人」に該当していないことを確認するために聞きます。

例えばフェキソフェナジン(アレグラの成分)を服用して副作用が出た経験のある人にアレグラFXを販売するのは適切ではないですよね。

また、妊娠/授乳中に服用を避けるべき薬を授乳婦に販売するべきではありません。

当たり前のことと思われそうですが、こうした当たり前のことを積み上げることでしか適切なお薬を選択することはできません。

どんな薬を希望するか

次にどんな薬を希望するかです。

風邪薬や胃薬といった薬の販売においては症状を具体的に聞くことが大切でした。
花粉症においては症状ももちろん大切ですが、どんな薬を希望するかがより大切です。例えば目が痒い場合どうしたいのか。飲み薬か点眼か、目の洗浄液を希望するか、といった感じです。どんな薬を使用したいかである程度症状も読めます。(ただし、症状も全て聞き取る方がより丁寧であることは言うまでもありません)

症状が一時的ではなく慢性的になることの多い花粉症。長期間薬を使うお客様の要望(飲み薬よりも目薬が良い等)は重要になります。薬の使用を続けられず途中でやめてしまっては、症状の改善・緩和は難しいからです。
下記のような会話で聞くと良いでしょう。

お客様「花粉症の薬欲しいんですけど」

登録販売者「飲み薬ですか?点鼻とか点眼とかの外用薬がいいですか?」

お客様「飲み薬で」

登録販売者「わかりました」

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ズバリ!花粉症用薬で一番効く薬は?

花粉症の薬として現在市販されているものは「第二世代抗ヒスタミン薬」と呼ばれているものです。

商品名でいうとアレグラFXアレジオン20クラリチンEX新コンタック鼻炎ZタリオンARです。(タリオンARは要指導医薬品)

成分が同じPB商品を販売しているドラッグストアも多いと思います。

一般に効果の<強さ>を比較するというのは非常に難しいことです。薬の効き方には個人差がある(相性がある)ためです。そして甲乙つけ難いからこそ同じような薬が何種類も出ています。

ここでは薬剤師として働いてきた中での感覚での強さの比較を紹介します。

アレグラ≦アレジオン=クラリチン<セチリジン≦タリオン

これが私なりの強さの感覚です。
また、比較ということでいうと、強さだけでなく用法でも比較できます。1日2回よりは1日1回の薬がいいですよね。用法の比較は薬の効果の比較よりも容易ですのでおすすめの薬を選ぶ際に使える手の1つです。

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ズバリ!花粉症用薬で眠くならない薬は?

次は眠気の比較です。

花粉症用薬のリスクとして「眠気」はつきものですよね。アレグラFXアレジオン20新コンタック鼻炎ZクラリチンEXタリオンARで比較してみます。
これら5つの商品の成分は医療用医薬品としても販売されていますので、今回眠気の確率を調べるにあたっては添付文書(医療用医薬品の説明書)を参考にしました。

それぞれ添付文書によれば

アレグラ 2.3%、0.18%(複数調査の結果記載あり)
アレジオン 1.21%
セチリジン(新コンタック鼻炎Z)0.1%~5%未満
クラリチン 1%以上
タリオン 5.7% 1.3%(複数調査の結果記載あり)

でした。

いずれも~5%前後であり、眠気は出づらいと考えて良い数字です。

ここからは効果の比較と同様薬局で働いている個人的な感覚ですが、アレグラが最も眠気が出づらい印象です。

薬剤師的には眠気の出やすさは

アレグラ≦アレジオン=クラリチン<セチリジン≦タリオン

というイメージです。
これは効果の比較と完全に相関していました。今回記事を書いていて新たな発見となりました。

また、胸を張って眠くならない薬と言えるのが漢方薬の小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。小青竜湯はいわゆる「水っぱな」に効果があるとされている漢方薬で、眠気を気にされる方に花粉症治療薬として医師が処方することもある漢方薬です。

点鼻薬・点眼薬、目の洗浄液などの選択肢もある

花粉症対策は内服薬以外でもできます。

眠気を気にされる方にはすでに解説した漢方薬の小青竜湯の他、点鼻薬・点眼薬を使用といった外用薬を使用することも検討してみましょう。

また、アイボンなどの目の洗浄液、ハナノアをはじめとした鼻の洗浄液を薬と併せて使用することで症状の軽減が期待できるかもしれません。

点鼻薬

点鼻薬についてはステロイド剤が配合されているものをおすすめしましょう。

最強は要指導医薬品のフルナーゼです。その他にも例えばナザールαAR0.1%アレルカットEXがおすすめです。

点眼薬

点眼薬は点眼薬は「クロモグリク酸ナトリウム」が配合されている商品がおすすめです。

例として、AGアイズアレルカットSロートアルガードクリアブロックZクロモグリク酸ナトリウム配合です。

おまけ。花粉症薬販売にあたって覚えておきたい成分名

ここでは花粉症薬を販売するにあたり覚えておきたい成分名を紹介します。

すべて記事中で出てきたものです。

フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラFXの成分)
エピナスチン塩酸塩(アレジオン20の成分)
ロラタジン(クラリチンEXの成分)
セチリジン塩酸塩(新コンタック鼻炎Zの成分)
ベポタスチンベシル酸塩(タリオンARの成分)
小青竜湯(花粉症用の漢方薬)
クロモグリク酸ナトリウム(点鼻薬·点眼薬に配合される抗アレルギー成分)

まとめ

花粉症薬については飲み薬だけが選択肢ではなく外用薬も広く使われています。1つの症状に対して色々なアプローチがあるので、お客様がどういった薬を使用したいのかを聞くというのは覚えておきたいところです。

また、治療の中心になる抗ヒスタミン薬のうち市販されているものの種類は多くないので全て覚えてしまった方が良いでしょう。それらを覚えた上で価格も含めた比較ができるようになると、自然と良い接客につながっていくと思います。

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