薬剤師国家試験受験までの勉強法【過去問中心・第99回受験者】

薬剤師国家試験勉強法
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多くの薬学生の方からご要望をいただいておりますので、今回は筆者が実際に行なった薬剤師国家試験までの勉強方法を紹介したいと思います。

国試に不安を抱いている方は、まずは筆者の私でも合格できたので落ち着いてください!

今回紹介するのは筆者の実体験です。正直第99回受験のため、現在の試験対策として参考になるかはわかりませんが、ご要望ございましたので包み隠さず全てさらけだします。

人それぞれ、その人にあった勉強法があると思うのであくまで参考程度に見ていただけると幸いです。

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第99回薬剤師国家試験受験、過去問中心の勉強法

まずは筆者の紹介から。

・第99回薬剤師国家試験受験生
・2008年入学
・2014年卒業

世代としては大学3年でスマホを使い始めた世代です。
第99回というのは薬学部が6年制となって3回目の国家試験です。
6年制になってからの過去問が2年分しかないため、まだまだ過去問の勉強といえば4年制時代のものが中心、という時期です。

第99回が2014年ですので、国試に向けて勉強していたのは主に2013年のことになります。

2013年といえばその後MLBニューヨークヤンキースでも活躍することとなる田中将大投手が東北楽天ゴールデンイーグルスであれだった年です。田中投手個人が前人未到のシーズン24勝0敗、チームも日本一になったという楽天ファンにとっては忘れられない年ですね。日本シリーズ最終戦、前日150球を超える熱投の末負け投手となった田中投手が9回のマウンドにあがり日本一が決まった瞬間は私もテレビで見ていました。この年の2年前2011年に東日本大震災があった東北を勇気づけるこの年の楽天の日本一は今でも語り継がれる伝説となっていますね。

また、政治経済ではアベノミクスが始まった年でもあります。

さて2013年のお話はこれぐらいにして、大学時代の筆者といえばバイトバイトバイトで、授業がない時はバイト、授業がある時もたまにはバイト、授業とバイトのダブルブッキングも頻発、末期では定期試験当日の午前4時まで夜勤のバイト等々、散々な人材でした。夜勤含めると週8バイトということもありました。

そんな「薬学生界の飲んだくれ」といっても過言ではない筆者の国試までの1年間の過ごし方を今回紹介します。

ちなみに肝心の2013年ですが、夜勤をしていたローソンが閉店したため夜勤はなくなり飲食店のバイトだけになりました。週3~4回、週労働時間はおそらく22時間くらいです。

以後、筆者の勉強法を紹介していきますが、タイトルにもある通り戦略としては過去問中心の勉強法です。

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薬剤師国家試験までの1年間の勉強法【とにかく過去問】

さて、ここからは1年間の実際の勉強法を紹介します。
筆者が実践した勉強法でです。勉強法に加えてその当時のできごとも生々しく書いていきます。

まずは大学6年時の試験関連の表を。

記憶している限りではこんな感じのスケジュールだったと思います。

大学の授業は前期が5科目程度、後期は授業というよりも薬ゼミの特別講義みたいな感じでした。

4月


・夜勤バイト先のローソンの閉店を告げられる
・9月に6年分の過去問からそのまま問題が出題される過去問試験があると学校から告げられる

夜勤バイト先のローソンの閉店を告げられる

勤務先のローソンが閉店したことは、今になって思えばラッキーだったかもしれません。笑
深夜勤はどうしても生活習慣が乱れます。特に夜勤明けからの1限はもってのほか。
国試までの1年間はできる限り身体に無理をさせず精神的にも安定した状態で勉強を続けることが大事だと思うので、この閉店はかなりラッキーだったと思います。

9月に過去問試験があると学校から告げられる

過去問試験が夏休み明けの9月に大学で過去問試験が行なわれるということを知りました。
過去問をそのまま出題するというもので、過去問を全て暗記すれば満点確定の試験です。
この試験での成績優良者は卒業試験に加点があるという制度設計でした。
この制度については大学もよく考えたもんだなぁという気持ちで大変感心したのを覚えています。

学生は勉強したくない。でも卒業はしたい。
→大学:暗記だけで卒試に加点してあげる
→学生:渋々暗記する
→過去問試験の点数がとれる
→卒業確率があがり、さらに過去問の暗記がそのまま国試対策にもなるから国試の合格率もあがって学生側も大学側もウインウイン

というモデルです。素晴らしいと思います。

大学側の戦略に感心しつつ早速過去問の暗記を始めたのがこの4月でした。

4月~6月まで【ここが筆者の勉強法の肝!】


・過去問のみ解き続ける
・バイトの時間を有効活用できることを知る

過去問のみ解き続ける

4月から夏休みのある7月まではひたすら過去問を解きました

科目ごとに過去問10年分を収録した本を大学で購入したためそれを使いました。過去問試験で出題が予定されている6年分を特に重点的にやりました。

勉強方法は簡単です。

1.過去問を解答と解説も含めて読み物として読む
2.実際に解いてみる(理解していなくてもいいことにしていた)
3.正答率が100%になるまで繰り返し解く

解答に至るプロセスを全て暗記しました。
ここでいう暗記とは内容を理解するというのではなく、言葉を覚えたに近いです。
例えば「犬も歩けば棒にあたる」が解答までのプロセスだったとして、この言葉の意味はわからないけど、「イヌモアルケバボウニアタル」からこの問題の答えはこれ、という感じです。

どのくらい暗記したかというと
次の問題はこういう問題だから次は3の~~が正解、くらい暗記しました。
もちろん計算問題も含めて解答までのプロセスも暗記しました。
問題の順番から本に記載されている位置まで、何回も繰り返していくうちに覚えていきました。

暗記については「なかなか覚えられない」という方もいると思いますが、繰り返せば必ず覚えられます。
自宅までの道は皆さん覚えていると思います。それは毎日同じ道で帰っているからではないでしょうか?
自分の名前を覚えていない方もいないと思います。小さな頃から繰り返し繰り返し呼ばれていたからですよね。
エビングハウスの忘却曲線によれば1時間で56%のことを忘れ、1ヶ月後には80%のことを忘れるとされています。(逆に1ヶ月後に20%も記憶しているっているのはすごいと思いますが・・・)
なので覚えるためには繰り返すしかないと筆者は考えています。

1回では全くだめで、5回、10回、15回。30回程度やれば正答率は90%を超え始めると思います。

過去問を解くにあたって、1回にかける時間は極力少なくしていました。答えがわからないのは解答までのプロセスを暗記できていないからであって、考えても無駄だと思ったからです。

この勉強法を取り入れた理由は

とりあえず9月の過去問試験で満点をとって卒試の加点が欲しい
じっくり学ぶのは暗記が終わってからで良いと思った
見たことも聞いたこともない問題を解く時は考えて解くことになるが、解くためには知識が必要。その基礎知識を暗記で身につけたい

特に最後の基礎知識を身につけるという点が重要です。
人は言葉を知らないと思考することができないのと同じで、基礎知識がないと難問が出題された時に考えて解くことはできないと考えています。

重要なことが過去問に頻出する(そうじゃないとしたら試験として欠陥がある)はずなので、重要なことは過去問の暗記で身に付く、そして重要なこと=基礎知識であり、基礎知識が身に付けば難問が出ても深く考えることができる、そういう風に思います。

バイトの時間を有効活用できることを知る

もうひとつこの時期に重要な発見がありました。アルバイトの時間の有効活用です。
暗記したことをバイト中に頭の中で巡らせ続けました。従業員としては0点かもしれませんが、受験生としては満点の過ごし方ですね。

1.とにかくバイト時間までに頭に限界まで詰め込む
2.バイト中何度も詰め込んだ内容を思い出す
3.思い出せなかったことをバイト終了後に確認する

バイト中に「思い出したいのに思い出せない」「確認したいけど確認できない、あそこって何だったっけ?」という時間が長いこと続き、帰宅後にその内容を確認するととても記憶の定着がよかったです。机に向かうだけが勉強じゃないと改めて感じた瞬間でした。

才能は辺境で開花するとか、制限をかけられた時にイノベーションを起こせるとか言いますが、不自由さ(ここではバイト中に調べられないこと)があるのが逆によかったのかもしれません。
あと、今から思うと1日中缶詰めで家にいるよりはたまにバイトするのが逆によかったのかなとも思います。リフレッシュにもなります!

7月~8月

・青本を読み込む
・生薬等暗記
・過去問は解き続ける

青本を読み込む

過去問の暗記を終え、薬ゼミの青本を読み始めました。
この時の感覚は最高でした。
過去問で意味も分からずとりあえず暗記していた言葉の意味がよく理解できました。

点と点がつながる感覚が何度もあり勉強が1番楽しい時期でしたし、やっていることも「勉強」と呼ぶにふさわしいものでした。(4月~6月の丸暗記は勉強というよりゲーム感覚でした)

過去問を暗記したことで重要部分はほぼ「聞いたことはある」という状態だったため分厚くて敬遠しがちな青本をスムーズに読み込むことができました。

生薬等暗記

生薬などの「当時の出題形式では覚えるだけで絶対点数になるが、過去問でカバーしきれないもの」を暗記したのもこの時期でした。

暗記の仕方はシンプルに「紙に何回も書く」でした。

この時期で

・4~6月の過去問の「暗記」が「理解」に変わった
・重要部分以外の枝葉も青本を読み込むことで触れることができた
・生薬等、絶対点数になるけど過去問だけでカバーできないものを暗記できた

という感じでレベルアップできました。

過去問は解き続ける

なお、この時期も過去問は空いた時間に定期的に解いていました。

9月に過去問試験を控えていたためまだまだ過去問に費やす時間が多く、 青本の読み込み:過去問解く の時間配分は4:6くらいだったと記憶しています。

<余談>・免許をとるため実家に帰省(就職後車が必要になったため)
大学2年の時にとりかけた車の免許でしたが、その時は仮免もとれず自動車学校を退学しました。そして手元に残った資金(その後使う予定だった教習所の授業料)で当時流行っていたピストを買いました。
そんな経緯もあり、この8月の教習所の授業料は自腹。親に「子どもに失敗を経験させることの重要性」について説いてみましたが、この時の授業料は結局出してもらえませんでした。最初の退学の時に残った資金で「自動車に代わる移動手段」的なノリでピストを買うという若干挑発的な態度が親の神経を逆撫でしたようです。。。涙

9月~1月

・引き続き青本を読み込む
・引き続き過去問10年分を解き続ける
・9月の過去問試験は無事満点だった
・模試は全て合格点だった
・卒業試験合格

この時期は記憶したことを維持することを主眼とし、それに加えて新たな知識もぼちぼち定着させていくという感じでした。

実施された模擬試験や卒試は過去問10年分と同じように何度も解いて暗記しました。模試と卒試は難問が多く、知識を増やすための良い教材になりました。

この時期に大事だと感じたのが

健康面
精神面

でした。

4月から勉強していたため徐々に肩こりや頭痛が出てきていました。(腰痛はなかった気がするけど定かではない)
肩こり・頭痛対策としてランニングを取り入れました。血行改善を目的として1日30分程度のランニングを行なっていました。効果はそれなりでした。

精神面ですが、やはり模試があったり卒試・国試が近づいてきているということで不安になることがありました。
精神面の対策ですが、やはり勉強し続けることが最善だと考え勉強を続けました。小さな知識でも1つずつ記憶し、その都度「合格確率が上がった!」と実感することでメンタルケアをしました

国試1ヶ月前~本番

・健康第一、勉強よりも本番試験会場に頭の冴えた状態でいることを重要視
・初日前日から2日間は会場近くのホテルを予約

ここまできたら一番大切なのは本番元気な身体で会場にいること。

そんな気持ちで睡眠時間もいつもよりも少しだけ多くとるようにしました。

会場近くのホテルを国試1日目の前日と1日目、2日間予約しました
会場近くに住んでいる人以外は絶対ホテル予約をおすすめします。
「電車とまったらどうしよう」という直前の余計な不安がなくなります

バイトは一応国試までずっと続けました。日数を減らすこともしませんでした。
1日家で勉強しているよりも精神面は安定していたかなと思います。
1日家にいるとなぜか気持ちが塞ぎ込む気がするのですが気のせいでしょうか?
アルバイトのおかげでそういったことも阻止できました。

(余談ですが、国試1週間前に嘔吐して大慌て(ノロウイルスだった?!)、国試前日と1日目の夕食は消化の良いうどんとアロエヨーグルトでした。今では良い思い出です)

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~番外編~国試に向けてやらなかったこと

勉強法としてここまでは「やったこと」を紹介してきましたが、やらなかったことも2点あります。

・勉強量に対して配分点数の低い分野を捨てること
・人と比べること

は、絶対にやりませんでした。

勉強量に対して配分点数の低い分野を捨てること

私の時代の話ですが「生薬は捨てる」や「計算問題は捨てる」という一種のトレンドがありました。

生薬を例にすると、当時生薬については

範囲が広いわりに1日目の理論ではたったの2題。その代わり、勉強してしっかり覚えればほぼ必ず2題は正答できる

という雰囲気でした。

勉強時間の割に配点が少ないから捨てるということだと推測しますが、私は推奨しませんし生薬を捨てるということは絶対にやりませんでした。

生薬を捨てなかった理由は簡単です。
直近2021年実施の第106回の合格基準をみると345問中210問正解が合格基準です。目標正答率は60.9%。
仮に生薬を捨てると合格基準は333問中210問正解する必要があり、60.9%の正答率で合格できる国家試験を61.2%の正答率でないと合格できない試験に、自ら難易度を引き上げることになります

これが捨て科目を作らない理由です。

国家試験の勉強をしている学生の目標は「合格すること」ですよね。
合格を目指して各々戦略をたてて勉強するわけですが、

捨て科目を作る=自ら試験難易度を上げてしまう=合格確率を下げる

ということになってしまいますので合格までの戦略をたてる際には十分注意してください

そもそも出題数が345問と絶対値が決まっているのに勉強の効率を求めるのはナンセンスです。
生薬の2問を捨てて他の科目で2問分取り返せれば良いのですが、2問捨てても出題数が347問に増えることはありません。

生薬の2問を正解するために、生薬の勉強をするよりも効率の良い方法はありません。

生薬の肩を持ちすぎた気がしますが、とにかく

捨て科目を作る=試験難易度を上げる

ということについては戦略をたてる時に是非一度じっくり考えてみてください。

人と比べること

人と比較することもしませんでした。

薬剤師国家試験は受験者のうち上位何名までが合格といったタイプの試験ではないので、自分と試験との一騎打ちです。

規定の点数に達すれば4月から薬剤師です。
なので他人と点数や勉強の進行具合を比較しても全く意味がありません。
精神衛生上も良くないので、徹底的に自分と向き合うことに努めました。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。いかがでしたでしょうか。
国試までの1年間は短いようで長いです。辛い気持ちもたまに出てきそうになります。

特に国試直前の半年は精神的にもかなりナーバスになったりします。
さらに模試の結果を見て心配になったり友達の点数を見て焦ったり色々あると思います。
ただでさえ多感な時期の20代前半ですから模試の結果や、周りと比較してあれやこれや考えを巡らすのも当然です。

でも大丈夫です。前述の通り薬剤師国家試験は受験者のうち上位何名までが合格といったタイプの試験ではないので友人と比較することはとりあえず無用!自分が合格ラインに到達すれば合格で、4月から薬剤師です。

徹底的に自分と向き合うことで国試を乗り切りましょう。

以上、筆者の国試に向けた勉強法でした!

最後になりますが、人それぞれ、その人にあった勉強法があると思います。合格のための戦略、自分に最も合った勉強法を見つける上で今回紹介した筆者の勉強法を参考にしていただけると幸いです。

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