市販の胃薬は主に8種類!市販胃薬一覧を薬剤師が徹底解説

市販薬
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「なんだか最近胃が痛い」
「昨晩食べ過ぎて胃が重い」

そんな時に頼りになるのが市販の胃薬。ドラッグストアの胃薬コーナーではたくさんの薬が販売されていますよね。

今回は市販の胃薬を8種類に分類し、それぞれについて解説していきます

ご自身の症状に最も適切なお薬を選ぶことで症状の改善が期待できます。今回の記事を胃薬選びの際に参考にしていただけると幸いです。

※服用時には製品パッケージに記載の注意事項をよく読み自分が飲んでも大丈夫なのか確認の上、用法用量を守って正しく服用しましょう。

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市販の胃薬〜概要〜

ひとことで胃薬といっても、薬によってその作用は様々。

医療職でない一般の方々がこれを1つ1つ把握するのは困難だと思います。

今回は薬の専門家である薬剤師が胃薬を大きく8つに分けて1つ1つ解説していきます。

まずは一覧表を示し、概要を解説します。その後で1つ1つ解説していきます。

図にある通り市販の胃薬は大きく8つに分けることができます。

・胃酸の分泌を抑える「胃酸分泌抑制薬
・胃の粘膜を保護する「胃粘膜保護薬
・胃の筋肉のけいれんを和らげる「鎮痙剤
・胃の痛み止め「オキセサゼイン
・胃酸を中和する「制酸剤
・消化不良に効果的な「消化酵素剤
・昔から使われている「漢方薬
・胃腸の働きを調節する「トリメブチン

それではそれぞれについて解説していきます。

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胃酸の分泌を抑える「胃酸分泌抑制薬」

胃酸分泌抑制薬はその名の通り過剰な胃酸の分泌を抑える薬です。

この薬を服用することで胃酸過多(必要以上に胃酸が出てしまうこと)による諸症状の改善が期待できます。

胃酸のはpH1.0~1.5の強酸性です。

ちなみに炭酸水ではpH4.5~5.0くらい、コーラではpH2.2くらいです。

胃酸がいかに強酸性かわかりますね。

炭酸が胃によくないという話は聞いたことがあると思います。

それよりもさらに強い強酸性の胃酸が必要以上に分泌されると胃にとってよくない、と考えられますね。

このように胃酸は食べ物の消化に際して必要ですが、過剰に出ると「胃の粘膜を攻撃する因子」となります。

胃酸過多による自覚症状としては胸やけ、胃酸があがってくる、朝起きた時に口の中が酸っぱい、咳、などがあります。

胃酸過多の原因はストレス、タバコ、アルコール、カフェイン、食べ過ぎその他睡眠不足などの生活習慣の乱れが考えられます。

まずは原因を考えてみて、直せそうであれば直す(暴飲暴食等)。そうは言っても特にストレスなどは自分でコントロールすることが難しいですよね。

原因を考え、直せそうでない場合には胃酸分泌抑制薬の服用を検討してみてください。

また、逆流性食道炎等医師の治療が必要な場合もありますので市販薬服用後も症状が続く場合にはすみやかに受診しましょう。

市販薬で「胃酸分泌抑制薬」といえばガスター10です。

ガスター10は第1類医薬品であり、薬剤師から購入することが必須となります。

また、ガスター10の胃酸分泌抑制効果は市販薬の中で最強です

剤形は錠剤タイプ、口の中で溶けて水なしで飲めるOD錠タイプ、粉薬タイプの3種類あります。おすすめは手軽に服用できるOD錠タイプです。商品名はガスター10 S錠というものです。

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胃の粘膜を保護する「胃粘膜保護薬」

胃粘膜保護薬も、その名の通り胃の粘膜を守るお薬です。

胃粘膜が荒れている時に使いたいお薬ですね。

胃粘膜が荒れることによる自覚症状は胃の痛み、胸やけ、食欲不振、吐き気などです

原因としてはストレス、胃酸過多、タバコ、アルコール、カフェイン、ピロリ菌、食べ過ぎその他睡眠不足などの生活習慣の乱れが考えられます。

特にストレス→胃酸過多→胃の粘膜が荒れる→胃炎という一連の流れは非常に多いのではないでしょうか。

胃粘膜保護薬が必要な場面は数多くありますが、最もわかりやすい例が大量にお酒を飲んだ翌日「胃の調子が、、、」という時です。

胃の粘膜がアルコール摂取により荒れていて、その結果「胃の調子が、、、」という自覚症状が出ていると推察されますので、この場合胃の粘膜を守る作用のあるお薬が適切と考えられます。

参考・二日酔いなどの吐き気におすすめの市販薬の胃薬を紹介

胃粘膜保護薬の市販薬の例としてスクラート胃腸薬Sがあります。

スクラート胃腸薬Sは胃粘膜保護に加えて胃粘膜修復作用もうたわれており、より効果が期待できそうですね。

スクラート胃腸薬Sには胃粘膜保護成分であるスクラルファート水和物以外にも下記成分が配合されています。各成分がバランスよく配合されている非常にすぐれた総合胃薬といえます。

胃粘膜保護薬(スクラルファート水和物)
7つの健胃生薬(ウイキョウ、ウコン、ケイヒ、ゲンチアナ、サンショウ、ショウキョウ、チョウジ)
制酸成分(炭酸水素ナトリウム、合成ヒドロタルサイト)
消化酵素(ビオヂアスターゼ2000、リパーゼAP12)

前述のように胃粘膜保護薬の用途は多いですが、最も活躍しそうなのが暴飲暴食による諸症状(胸焼け等)の場合です。頻繁にある「ついつい食べ過ぎてしまって胃が。。。」という場合には胃粘膜保護薬が良く効くかもしれません。

胸焼けについては下記記事で解説しましたのでこちらも是非参考にしてみてください。

胃の筋肉の痙攣(けいれん)を和らげる「鎮痙剤」

次は鎮痙剤の紹介です。

鎮痙剤とは馴染みのない言葉ですが簡単です。痙攣(けいれん)を鎮(しず)める薬のことです。

胃痙攣による胃の痛みに対してはこのタイプの胃薬が適切です。胃痛については下記記事で解説しています。

胃痙攣とは

「胃痙攣」は胃壁の筋肉層が緊張し、胃が痙攣しているように感じることです

胃痙攣の主な自覚症状は胃痛であり、急激に痛み出すのが特徴です。

また、胃痛以外にも吐き気や嘔吐などの症状を引き起こすことがあります。

胃痙攣の原因で最も多いとされているのがストレスです。胃はストレスに弱い臓器というのは実感がある方も多いと思います。

他にも胃炎、胃潰瘍その他胃がん等重大な疾患が原因として考えられます。

市販薬で対応可能な場合もありますが、症状がずっと続いている場合には受診しましょう

市販薬の鎮痙剤にはブスコパンA錠があります。

医療用医薬品でも「ブスコパン」という名称で販売されている、名前の知れたお薬です。

胃の痛み止め「オキセサゼイン」

次に紹介するのは「オキセサゼイン」という成分です。

胃の痛み止めです。さしこみ等急な胃の痛みがある場合にはこちらのお薬がおすすめです

医療用医薬品ではストロカインという商品名で販売されています。

オキセサゼインの作用の仕方は複数あると考えられています。

その中でも最も知られているのが局所麻酔作用です。

その他に胃酸分泌抑制作用や胃腸管運動抑制作用があります。

オキセサゼインを主成分とした市販薬としてサクロンQがあります。

医療用医薬品ストロカインと同じくエーザイの商品です。

胃酸を中和する「制酸剤」

次に紹介するの制酸剤です。酸を制御すると書いて制酸剤、この場合の酸はもちろん胃酸です

制酸剤は、胃の粘膜を攻撃する因子である胃酸を中和し、胃炎症状を改善するお薬です

制酸剤はアルミニウム、カルシウム、マグネシウムなどの金属を含むことが多く、酸(胃酸)を中和する作用を示します。

食べ過ぎの翌日で一時的に胃酸過多になっている場面等で活躍しそうな作用機序ですね。

市販薬で制酸剤のみ含有の商品は探した限りでは見つかりませんでした。
(知っている方いらっしゃいましたら是非こっそり教えてください。。。)

制酸剤単剤の市販薬は探したところ見つかりませんでしたが、総合胃薬に含有されていることは多いです。例えば広く知られているパンシロン01+には炭酸水素ナトリウム1200mg、炭酸マグネシウム690mg、沈降炭酸カルシウム360mg、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム240mgと制酸剤がたっぷり入っています。

パンシロン01+の成分は胃を元気にする成分(ニンジン末、ケイヒ末)、消化を助ける成分(ビオジアスターゼ2000、プロザイム6、リパーゼAP6)、胃粘膜の修復・保護(L-グルタミン、アルジオキサ、カンゾウ末)、胃酸を中和・抑制(炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ロートエキス)の4本立てで、こちらも非常にバランスの良い総合胃薬と言えます。

総合胃薬についてはランキング形式で紹介している記事があるのでこちらを参考にしてみてください。

消化不良に効果的な「消化酵素剤」

次に紹介するのは消化酵素剤です。

これは文字通り消化を助ける酵素です。

市販薬ではベリチーム酵素というお薬があります。

ビオヂアスターゼ1000、リパーゼAP6、セルラーぜAP3、パンクレアチン含有で、でんぷん、たんぱく質、脂肪、繊維素の消化を助けてくれます。

消化酵素剤のイメージとしては、ご自身の身体の消化能力を超えた量を食べてしまった時に、消化機能を強化する、そういうお薬です。

食べ過ぎによる胃もたれ、脂っこいものを食べたあとに大活躍しそうですね。

胃もたれについては下記記事で解説しました。

昔から使われている「漢方薬」

次に紹介するのは漢方薬です。

「ありがとう、いいくすりです」のフレーズでお馴染みの太田胃散は漢方を主成分とした胃薬ですね。

個人的には漢方で胃薬というと薬学部在学中の漢方の授業で学んだ「健胃薬」という言葉が印象的です。

「健胃薬」とは以下の作用を持つ薬のことを言います。

芳香や苦味によって嗅覚や味覚を刺激
→反射的に胃液や唾液の分泌up
胃の機能(運動、分泌、消化)↑

太田胃散のパッケージにも「芳香性健胃消化薬」と書かれています。

実は胃薬というジャンルにおいては、漢方も一大勢力というのがドラッグストア勤務経験のある筆者の感想です。よく売れる漢方の胃薬は何種類かあり、それぞれの商品にファンがいて、同じ人がずっと同じ商品を、しかも頻繁に購入されていくというイメージです。

何度も、しかも頻繁に購入される方が多いというのはそれだけ効果があるということでしょうし、胃の症状というのがかなり日常的なものであるという証拠でもあると思います。

太田胃散がやはり目立ちますが他にも漢方胃薬はたくさんあります。

日常生活の中でしばしば感じる胃部不快感、漢方を使ってみるのも手かもしれません。

漢方の胃薬については下記記事で解説しています。

胃腸の働きを調節する「トリメブチン」

最後に紹介するのはトリメブチンです。
トリメブチンには、胃腸の働きを調節する効果があります

「調節」ですので、胃腸の働きが弱っている時には胃腸の働きを促進させ、胃腸が過剰に働いている場合には、その働きを低下させます

市販薬でトリメブチンを含有する商品にはタナベ胃腸薬<調律>があります。

「調律」という言葉がトリメブチンの効果を端的に言い表していますね。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

いかがでしたでしょうか。

今回は市販薬の胃薬を大きく8つに分類し、それぞれについて解説しました。

胃薬を購入する際の参考にしてみてください。

最後になりますが、胃の不調が続く場合には胃がんなどの大きな病気の可能性も否定できません。

市販薬で解決できない症状がある場合にはすみやかに受診しましょう。

以上今回は市販の胃薬についての解説でした。

※服用時には製品パッケージに記載の注意事項をよく読み自分が飲んでも大丈夫なのか確認の上、用法用量を守って正しく服用しましょう。

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